私が好きになったのは芸能人?!
わっ!
私は陸くんに抱きつく形となった
「落ち着けって
本当の病院じゃないんだから、怖いものなんてねぇよ
俺がついてるから」
ゆっくり、優しい声で私に問いかける
陸くんの甘い香水の匂いが私を安心させる
「それに走ると危ないだろ?
もし転んで怪我でもして大切な体に傷をつくったらどうするんだ
とりあえず、目を瞑ってろ、俺がゴールまで連れてくから」
「うん」
私の返事を聞いて安心したのか陸くんが微笑みながら頭を撫でる
目が慣れてきたのか表情が見えるようになっていた
「よし、じゃあ行くぞ」
私は目を閉じる
陸くんは止まることなくまっすぐゴールに向かっていく
「ありがとう」
私は歩きながら陸くんに言う
「いや、ごめんな」
申し訳なさそうに言う陸くん