私が好きになったのは芸能人?!

俺は一歩前に出て、ひなひなの顔に自分の顔に近づけた

改めてこいつの顔見るけど、中学の時と全然変わらないじゃねぇか
あの時もそうだったけど、こいつ、前髪で見にくくなってるけど可愛いやつだ…


ひなひなの洗剤の優しい香りが俺の鼻をかすめた
…俺、この匂い好きだな


「…特別に許可してあげる、さっきの写真は消さないでおいたから、でも拡散はしないでね?」


「いいの?」


ひなひなだけだからな


「僕が許可したんだからいいの、あと」


俺は続けて言う


「5月のレク、朝比奈と同じ班で、男子のもう一人は誰でもいいから」

「えっ」

「じゃあ、そういうことで、また明日ね」


学校が楽しみじゃないなんて言ったけど、取り消しだ…
これからが楽しみだ!

俺は心からの笑顔をひなひなに向けた


そのまま教室を出て、和たちが待つ車に急いだ



「遅くなっちまったな」



俺が車に戻った時には和たちが怒って待っていた


「陸ちゃん、遅いよ〜!!」

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