嘘の香り・誰かのための嘘であれ ~Cruzar Another story 4/5~
彩歌side

***************


『ケンカしても次の日はちゃんと"おはよう"を言うこと。』

『嘘は吐かないこと。』


真と付き合うことになった時、いくつかの約束をした。

どちらから言ったことだったか…

あれから3年が経ったが、約束は一度も破ったことはない。

でも!ケンカした次の日の"おはよう"は何度言いたくなかったことか!

だけど、今、その約束が揺らいでいる。

何であんな約束しちゃったかな~

「彩歌、お待たせ!」

声のした方を見れば、高校からの友人が手を振ってこちらへ駆けてくる。

3年振りに会う実世にテンションが上がる。

「久し振りー!元気だった!?」


< 2 / 8 >

この作品をシェア

pagetop