猫かぶりの柳沢くんは、独占欲が強め
女の子らしい色合いのブラウスとスカート。
キラキラと揺れるイヤリングも色を合わせてあって、すごく似合っている。
一方私はハイウエストのジーパンをメインに、どちらかといえばカッコいい系。
茉莉花ちゃんは私の姿を確認するなり「私服も可愛い!」と言ってくれたけど、あなたの方が100倍可愛いです。
「あのね、美味しいパスタのお店があるの。そこに葉澄ちゃんと行きたいなって思って。……パスタ、好き?」
「うん!すごく好き!」
茉莉花ちゃんは私の答えに「よかったぁ」とニコニコする。
まあ食べ物の好き嫌いなんてないからね。
そして深く考えずに選んだペスカトーレはすごく美味しかった。
「住沢高校ってやっぱり賢い人ばっかり?茉莉花ちゃん、こんなに可愛くて頭良かったら完璧じゃん!」
「や、やめてよ。わたしは住沢の落ちこぼれだもん。葉澄ちゃんは桜崎高校だよね、やっぱりお金持ちが多いの?」
「岸井さんっていうどこかの社長の娘が知り合いにいるけど、他は一般家庭の子しか知らないかな」