猫かぶりの柳沢くんは、独占欲が強め
△和解△
*
「うわ!葉澄、空手家めっちゃ似合うね」
ようやく迎えた桜崎祭当日。
外も上手い具合に晴れてるし、これは外からのお客さんもかなり期待できそう。
そしてその準備のため、私たちのクラスでは各々がコスプレを始め……
着替え終わった私の姿を見たなっちゃんの第一声がそれだった。
「やばい本当に空手やってそうじゃん」
「あ、あはは……」
「なんか型みたいなのやってみてよ」
「えっと、……こんな感じかな」
初心者がやっている、弱々しくてキレがいまいちな型を再現してみる。
逆に難しいな。
だけどなっちゃんからは「おおー、それっぽい」というお言葉をもらった。
「なっちゃんも似合ってるね、清楚系お嬢様」
「まーね。でもこんなほぼすっぴんのナチュラルメイク、落ち着かないわー」
「ていうかなっちゃん、ちゃんとキャラ作らなきゃ。お嬢様なんだから『パンが無ければケーキを食べれば良いのでございますわ!』とか言わなきゃ」
「……葉澄のお嬢様観が雑すぎて怖いわ。清楚系なんだから丁寧語でしゃべっとけばなんとかなるでしょ」
「うわ!葉澄、空手家めっちゃ似合うね」
ようやく迎えた桜崎祭当日。
外も上手い具合に晴れてるし、これは外からのお客さんもかなり期待できそう。
そしてその準備のため、私たちのクラスでは各々がコスプレを始め……
着替え終わった私の姿を見たなっちゃんの第一声がそれだった。
「やばい本当に空手やってそうじゃん」
「あ、あはは……」
「なんか型みたいなのやってみてよ」
「えっと、……こんな感じかな」
初心者がやっている、弱々しくてキレがいまいちな型を再現してみる。
逆に難しいな。
だけどなっちゃんからは「おおー、それっぽい」というお言葉をもらった。
「なっちゃんも似合ってるね、清楚系お嬢様」
「まーね。でもこんなほぼすっぴんのナチュラルメイク、落ち着かないわー」
「ていうかなっちゃん、ちゃんとキャラ作らなきゃ。お嬢様なんだから『パンが無ければケーキを食べれば良いのでございますわ!』とか言わなきゃ」
「……葉澄のお嬢様観が雑すぎて怖いわ。清楚系なんだから丁寧語でしゃべっとけばなんとかなるでしょ」