もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
「ええ、アルド様。……恐ろしい魔女が神の御許に招かれれば、私の聖女としての力もよみがえるはずです。そうすれば私たちの結婚も……」

「……ラベーラ王女、たとえ魔女の問題が解決してもすぐに結婚は難しい」

 アルドは眉根を寄せないよう、額に力を込めて残念そうに言った。

 結婚相手が妙な動きを見せるラベーラだというのも気に入らないし、そもそも彼にはもう少し多くの女性と遊びたい気持ちがある。男としては最低の部類に入るだろうが、幸いというべきか、アルドの父である国王は健康そのものでまだまだ現役だ。

「ノイフェルト公爵が反対していらっしゃるせいですか?」

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