もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
『ミウル草の毒薬を使用したようで、完全にこと切れております』
『そう……。首謀者の名を出したのだから、更生するつもりなのかと思ったのに。死んでしまってはどうしようもないじゃない……』
『王女殿下が犯罪者のために涙を流す必要はございません!』
『いいえ、たとえ罪を犯してもセニルースの民でしょう。過ちを正し、ひとりでも多く光の道を歩ませたいからこそ、お父様から牢獄と罪人の管理を預かったのよ。だけどこれではお父様に会わせる顔がないわ』
悲しそうに声を震わせていたラベーラが、どんな表情をしていたのかは覚えていない。
「……考えることが増えた」
『そう……。首謀者の名を出したのだから、更生するつもりなのかと思ったのに。死んでしまってはどうしようもないじゃない……』
『王女殿下が犯罪者のために涙を流す必要はございません!』
『いいえ、たとえ罪を犯してもセニルースの民でしょう。過ちを正し、ひとりでも多く光の道を歩ませたいからこそ、お父様から牢獄と罪人の管理を預かったのよ。だけどこれではお父様に会わせる顔がないわ』
悲しそうに声を震わせていたラベーラが、どんな表情をしていたのかは覚えていない。
「……考えることが増えた」