もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
その言葉にシエルはびくりとするも、どうやらグランツは不快に思って言ったわけではないらしい。どことなくうれしそうにはにかんでいる。
「魔獣は恐ろしい生き物だ。目的もなく人間を狩り、村を滅ぼす姿は災厄と変わらない。だが、この子を見ていると、まだ私の知らない魔獣も存在しているのだろうと思う。なにより、貴女を傷つけずにいるのだから、悪いものだと決めつけたくない」
人間の話している内容を理解しているのかいないのか、子魔獣は甲高い鳴き声をあげてグランツの手に甘えている。
「貴女も同じだ。世間では魔女と呼ばれているが、私にはか弱く愛らしい女性に見える」
「魔獣は恐ろしい生き物だ。目的もなく人間を狩り、村を滅ぼす姿は災厄と変わらない。だが、この子を見ていると、まだ私の知らない魔獣も存在しているのだろうと思う。なにより、貴女を傷つけずにいるのだから、悪いものだと決めつけたくない」
人間の話している内容を理解しているのかいないのか、子魔獣は甲高い鳴き声をあげてグランツの手に甘えている。
「貴女も同じだ。世間では魔女と呼ばれているが、私にはか弱く愛らしい女性に見える」