もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
「私は部下を助ける貴女を見て強く惹かれた。声をかける前に逃げられてしまったわけだが、まさか討伐するべき魔女として再び出会うとは思わなかったな」
子魔獣がグランツの手の中で体勢を変え、ふわふわの毛を震わせる。
シエルがどこかへ行ってしまうとでも思ったのか、鼻を鳴らしながら彼女のもとへ駆け寄った。
「今日までずっと私を警戒していただろう? 貴女の気持ちが落ち着くまで待とうと思っていたから……。やっと話しかけてもらえて、うれしい」
ふとシエルは思い出した。
確かにグランツはシエルから行動を起こすまで、最低限の会話しかせず、距離を詰めてくることもなかった。
子魔獣がグランツの手の中で体勢を変え、ふわふわの毛を震わせる。
シエルがどこかへ行ってしまうとでも思ったのか、鼻を鳴らしながら彼女のもとへ駆け寄った。
「今日までずっと私を警戒していただろう? 貴女の気持ちが落ち着くまで待とうと思っていたから……。やっと話しかけてもらえて、うれしい」
ふとシエルは思い出した。
確かにグランツはシエルから行動を起こすまで、最低限の会話しかせず、距離を詰めてくることもなかった。