もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
数回しか会っていないとはいえ、遠巻きに様子をうかがいながら心の準備をしたおかげで、やっと彼女は彼に話しかけられたのだ。
話しかけなければ、本当にいつまでも待ち続けたのだろうという気がして、グランツがシエルに抱く思いの大きさと深さを感じさせる。
「私の話をしても、グランツ様を楽しませられません」
「どんな話だろうと、貴女が語ってくれるのならそれだけで楽しい」
子魔獣が『撫でて!』とシエルのもとに寄ってきても、彼女はすぐに動けなかった。
力が抜けたように切り株に座り直すと、膝の上に子魔獣が飛び乗る。
話しかけなければ、本当にいつまでも待ち続けたのだろうという気がして、グランツがシエルに抱く思いの大きさと深さを感じさせる。
「私の話をしても、グランツ様を楽しませられません」
「どんな話だろうと、貴女が語ってくれるのならそれだけで楽しい」
子魔獣が『撫でて!』とシエルのもとに寄ってきても、彼女はすぐに動けなかった。
力が抜けたように切り株に座り直すと、膝の上に子魔獣が飛び乗る。