監禁されたい。
プツンと、何かが切れた。
まるで、理性というものが、細くつながっていた最後の一本が、限界を迎えたように。
私は、ハルをソファに押し倒す。
「紗耶?」
そして、私の名を紡ぐその唇を塞いだ。
何度も何度もくっつけては離して、唇の感触を覚えるように。
「私は、ハルを私のものにしたかった。ハルが私だけを見るように、ハルが私だけに笑うように。でも、ハルはそんなことをしていい人じゃない。ハルは、皆に優しくて、皆に笑いかけるような人だ。だからそんなハルを奪ってはいけないって、ずっと思ってたのに。ハルが、私を監禁したいって、好きだって言ったから。だから私はっ!」