結ばれないはずが、一途な彼に愛を貫かれました ~裏切りと再会のシークレット・ベビー・ラブ~
ソフィアの日常
「うん。今日のパパはママと仲良くなりたいから、手を繋ぐんだよ。だからリヒトはこっちにおいで。抱っこしてあげよう」
「ほんと?」
言い終わるとすぐにリヒトを片手で抱き上げてしまう。ソフィアは疲れちゃうから、と言ってもアルベルトはリヒトと触れ合えるのが嬉しくてたまらないとばかりに顔をほころばせた。
「大丈夫だよ。僕はソフィアをもう離したくないんだ。さぁ、リヒトの家に行こう。どっちに行けばいい?」
「うん! こっちだよ!」
リヒトの元気のいい声が響くと、ソフィアも仕方がないとばかりにアルベルトの手をギュッと握り返す。父親が子どもを抱っこしながら、隣にいる母親の手を繋いで歩く姿を見た人々は、なんと仲の良い親子だろうかと温かい目で三人を見るのだった。
セイリュースの街でも外れにある雑貨店に着くと、ソフィアは玄関の扉を開けた。
「このお店の二階に住まわせてもらっているの。その代わり、このお店の切り盛りを頼まれていて、普段の昼間はここに座りながら、レース編みをしてお客さんを待っていることが多いの」
ソフィアは初めに雑貨店を案内した。ナード糸で編まれた作品を見たことがない、とアルベルトが話すのを聞いて、倉庫からも在庫にとってあるクロッシュレースの作品を持ってきた。
「ほんと?」
言い終わるとすぐにリヒトを片手で抱き上げてしまう。ソフィアは疲れちゃうから、と言ってもアルベルトはリヒトと触れ合えるのが嬉しくてたまらないとばかりに顔をほころばせた。
「大丈夫だよ。僕はソフィアをもう離したくないんだ。さぁ、リヒトの家に行こう。どっちに行けばいい?」
「うん! こっちだよ!」
リヒトの元気のいい声が響くと、ソフィアも仕方がないとばかりにアルベルトの手をギュッと握り返す。父親が子どもを抱っこしながら、隣にいる母親の手を繋いで歩く姿を見た人々は、なんと仲の良い親子だろうかと温かい目で三人を見るのだった。
セイリュースの街でも外れにある雑貨店に着くと、ソフィアは玄関の扉を開けた。
「このお店の二階に住まわせてもらっているの。その代わり、このお店の切り盛りを頼まれていて、普段の昼間はここに座りながら、レース編みをしてお客さんを待っていることが多いの」
ソフィアは初めに雑貨店を案内した。ナード糸で編まれた作品を見たことがない、とアルベルトが話すのを聞いて、倉庫からも在庫にとってあるクロッシュレースの作品を持ってきた。