結ばれないはずが、一途な彼に愛を貫かれました ~裏切りと再会のシークレット・ベビー・ラブ~
ソフィアは白いハンカチをアルベルトに渡すと、そこには青い糸で刺繍がされている。アルベルトとソフィアの文字の横にはヘザーの名前が刺されていた。中央には、『I LOVE YOU』と見慣れない文字もある。
「これはね、新大陸の文字で『私はあなたを愛しています』って意味なんですって」
「ソフィア、これは」
ハンカチを受け取ったアルベルトは、その意味を推測して瞳に喜色を浮かべる。ソフィアは息を吸うと、それを一気に吐き出しながら告白した。
「アルベルト、待たせてごめんなさい。あの、私もリヒトと一緒に海の向こう側へ行きたいの。……あなたの、妻として」
「ソフィア!」
がばり、とアルベルトはソフィアを抱きしめると、声を殺してすすり泣き始めた。
「ソフィア、……本当に僕でいいのか? 僕は、君を酷く傷つけた男だ」
アルベルトは身体を小刻みに震わせていた。彼がどれだけ優しい人で、そしてどれだけ悔いているのかが伝わってくる。けして彼のせいではない、むしろアルベルトもローズの被害者なのに、そのことには触れずにひたすらソフィアに許しを乞う。
「もう、それはいいの。アルベルト、私は原因を知ることができたから、もういいの」
アルベルトの背中に手を回しギュッと力を入れる。これからは一緒に前を向いて歩いていきたい、彼に自分の想いが伝わって欲しかった。
「これはね、新大陸の文字で『私はあなたを愛しています』って意味なんですって」
「ソフィア、これは」
ハンカチを受け取ったアルベルトは、その意味を推測して瞳に喜色を浮かべる。ソフィアは息を吸うと、それを一気に吐き出しながら告白した。
「アルベルト、待たせてごめんなさい。あの、私もリヒトと一緒に海の向こう側へ行きたいの。……あなたの、妻として」
「ソフィア!」
がばり、とアルベルトはソフィアを抱きしめると、声を殺してすすり泣き始めた。
「ソフィア、……本当に僕でいいのか? 僕は、君を酷く傷つけた男だ」
アルベルトは身体を小刻みに震わせていた。彼がどれだけ優しい人で、そしてどれだけ悔いているのかが伝わってくる。けして彼のせいではない、むしろアルベルトもローズの被害者なのに、そのことには触れずにひたすらソフィアに許しを乞う。
「もう、それはいいの。アルベルト、私は原因を知ることができたから、もういいの」
アルベルトの背中に手を回しギュッと力を入れる。これからは一緒に前を向いて歩いていきたい、彼に自分の想いが伝わって欲しかった。