結ばれないはずが、一途な彼に愛を貫かれました ~裏切りと再会のシークレット・ベビー・ラブ~
「君をもう絶対に不幸にしないと誓うよ。愛している、ソフィア。結婚しよう」
「私も、あなたを愛しているわ。素直になれなくて、私の方こそごめんなさい」

 互いにうれし涙を目にいっぱいためながら、腕に力を込めて抱きあい熱を分かち合う。しばらくすると、アルベルトが少し身体を離してソフィアの肩を抱いた。

「アルベルト、私の方こそ『私なんかでいいの』って聞きたいくらいなのよ。もう、六年前みたいに若くもないし、手もカサカサになっちゃったし、日焼けもしているし」

 静かに顔を横に振ったアルベルトが、甘い声でソフィアの耳元で囁いた。

「初めてここで君を見た時からずっと、君に惹かれ続けている。君のこの珊瑚色の髪も、白い肌も、優しくて強いこころも、全てが愛おしい。僕が妻になって欲しいと望むのは、ソフィアしかいない」
「私も、私も同じよ。私が夫になって欲しいと願う人は、アルベルトしかいないの」

 二人の視線が絡まると同時に、柔らかい唇がソフィアの唇の上に落ちてくる。いつもと同じ、でもいつもより何倍も甘い吐息を肌に感じながらソフィアはアルベルトの唇を食んだ。

「今夜から同じ部屋で休もう、ソフィア」
「えぇ、私も……、そうしたい」

 二人は夕日が海に完全に落ちるまで、言葉を失くして互いの唇を貪るように口づけ舌を絡ませた。





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