結ばれないはずが、一途な彼に愛を貫かれました ~裏切りと再会のシークレット・ベビー・ラブ~
「本当に、すまなかった。だが、これでようやくローズを裁くことができる」
ホッとしたのだろう、アルベルトも力を緩めてソフィアの顔を見る。すると、首元が赤くなっているのを見て顔を歪めた。
「くそっ、ローズめ。僕のソフィアにこんな跡をつけるなんて……。痛まないか? ソフィア」
「もう、大丈夫よ。首があかくなっちゃったのね」
ソフィアは肩にかけていたストールを外すと、それを首に巻くようにして後ろに流す。ヘザー侯爵家の家紋の入った指輪のネックレスを、今度は見えるように手首に二重にして巻いた。
「これでどうかしら? 最後に紹介されるのよね?」
「あぁ、大丈夫だ。君はいつでも素敵だよ、ソフィア」
アルベルトが微笑みながらソフィアの額に優しくキスを落とした。ローズの騒ぎはあったが、パーティーは最後まで続けられるようだ。
広間に戻ると、王室御用達となった品物の紹介が既に始まっていた。名前を呼ばれた者は誇らしげに前に行き、証書を王から渡される。
最後に、ソフィアの名前が呼ばれる。
「セイリュース出身、エルーサ社ソフィア・ライン、『ナード糸によるレース編みの作品群』を作成されたソフィア・ヘザー殿。こちらへお越しください」
「はい」
壇上に上がると、王と王妃がソフィアを迎える。ソフィアの作成したレース編みのショールを気に入った王妃が、ソフィアに特別に声をかけた。
ホッとしたのだろう、アルベルトも力を緩めてソフィアの顔を見る。すると、首元が赤くなっているのを見て顔を歪めた。
「くそっ、ローズめ。僕のソフィアにこんな跡をつけるなんて……。痛まないか? ソフィア」
「もう、大丈夫よ。首があかくなっちゃったのね」
ソフィアは肩にかけていたストールを外すと、それを首に巻くようにして後ろに流す。ヘザー侯爵家の家紋の入った指輪のネックレスを、今度は見えるように手首に二重にして巻いた。
「これでどうかしら? 最後に紹介されるのよね?」
「あぁ、大丈夫だ。君はいつでも素敵だよ、ソフィア」
アルベルトが微笑みながらソフィアの額に優しくキスを落とした。ローズの騒ぎはあったが、パーティーは最後まで続けられるようだ。
広間に戻ると、王室御用達となった品物の紹介が既に始まっていた。名前を呼ばれた者は誇らしげに前に行き、証書を王から渡される。
最後に、ソフィアの名前が呼ばれる。
「セイリュース出身、エルーサ社ソフィア・ライン、『ナード糸によるレース編みの作品群』を作成されたソフィア・ヘザー殿。こちらへお越しください」
「はい」
壇上に上がると、王と王妃がソフィアを迎える。ソフィアの作成したレース編みのショールを気に入った王妃が、ソフィアに特別に声をかけた。