結ばれないはずが、一途な彼に愛を貫かれました ~裏切りと再会のシークレット・ベビー・ラブ~
隣に並んで歩くアルベルトは、別荘から離れた途端にソフィアの手の指と、自分の指を交差させるように手を繋いだ。
「っ、アル!」
「ダメかな?」
「……、ダメじゃない」
ソフィアの胸に、甘酸っぱい想いが広がっていく。こんな風に男性と手を繋いで歩くのは初めてだった。手のひらから嫌な汗が出ていないか、心配になるけれどアルベルトは何も気にせず機嫌よさそうに歩いている。
通りを抜けると、普段よりもいっそう青みを増した海が目の前に広がっている。太陽は大きな円をオレンジ色に染めて、すでに海に落ちそうになっていた。水平線と重なるところを橙色にした空は、上に上がるほどにグラデーションのように紺色に変えていく。
「うわぁ、綺麗。こんなにも美しい景色だったのね」
「うん、綺麗だ」
夕日に照らされたソフィアの横顔を見ながら、アルベルトが小さく呟いた。よく聞き取れなくて、ソフィアは振り向いて「え、今なんて言ったの?」と聞くと、アルベルトは繋いでいた手を持ち上げて口元に寄せ、ソフィアの手の甲に唇をそっと置いた。
「ソフィアが綺麗だ」
「っ!」
「っ、アル!」
「ダメかな?」
「……、ダメじゃない」
ソフィアの胸に、甘酸っぱい想いが広がっていく。こんな風に男性と手を繋いで歩くのは初めてだった。手のひらから嫌な汗が出ていないか、心配になるけれどアルベルトは何も気にせず機嫌よさそうに歩いている。
通りを抜けると、普段よりもいっそう青みを増した海が目の前に広がっている。太陽は大きな円をオレンジ色に染めて、すでに海に落ちそうになっていた。水平線と重なるところを橙色にした空は、上に上がるほどにグラデーションのように紺色に変えていく。
「うわぁ、綺麗。こんなにも美しい景色だったのね」
「うん、綺麗だ」
夕日に照らされたソフィアの横顔を見ながら、アルベルトが小さく呟いた。よく聞き取れなくて、ソフィアは振り向いて「え、今なんて言ったの?」と聞くと、アルベルトは繋いでいた手を持ち上げて口元に寄せ、ソフィアの手の甲に唇をそっと置いた。
「ソフィアが綺麗だ」
「っ!」