結ばれないはずが、一途な彼に愛を貫かれました ~裏切りと再会のシークレット・ベビー・ラブ~
聞き慣れない家名であった。国内の貴族の家名であれば全て覚えているけれど、エルトワという姓は聞いたことがなかった。
「えぇ、はじめまして。私、隣国から参りましたの。こちらの国で素敵な方にお会いすることができて、楽しみが増えたところですわ」
「ローズ、誰と話しているの?」
ローズと名乗る女性の隣にいたアルベルトが、ソフィアの方を向いた。
紺碧の瞳が、ソフィアの琥珀の瞳を見つめている。ドクっとソフィアの心臓が痛いほど跳ねる。
けれどその瞳には何の色も浮かぶことはなく、アルベルトはにこやかな笑顔をソフィアに向けた。
「はじめまして、レディ。僕はアルベルト・ヘザーと申します」
スッと差し出された手は、握手を求めている。初めて、アルベルトと出会った時と同じ仕草だった。
「あ、私……」
真っすぐに伸ばされた手を取ることも出来ず、ソフィアは身体を強張らせた。まさか、本人から「はじめまして」と言われるとは思いもしなかった。
「えぇ、はじめまして。私、隣国から参りましたの。こちらの国で素敵な方にお会いすることができて、楽しみが増えたところですわ」
「ローズ、誰と話しているの?」
ローズと名乗る女性の隣にいたアルベルトが、ソフィアの方を向いた。
紺碧の瞳が、ソフィアの琥珀の瞳を見つめている。ドクっとソフィアの心臓が痛いほど跳ねる。
けれどその瞳には何の色も浮かぶことはなく、アルベルトはにこやかな笑顔をソフィアに向けた。
「はじめまして、レディ。僕はアルベルト・ヘザーと申します」
スッと差し出された手は、握手を求めている。初めて、アルベルトと出会った時と同じ仕草だった。
「あ、私……」
真っすぐに伸ばされた手を取ることも出来ず、ソフィアは身体を強張らせた。まさか、本人から「はじめまして」と言われるとは思いもしなかった。