記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
📖救いたい📖
私はなんとかドラゴンの近くまで行くことができた。
これもクロさんと皆のおかげだ。
「さてと…」
どこから調べようかな。
罠を張ってあるところまではまだ少しある。
だから時間は少し余裕だ。
でもそんなにゆっくりはしていられない。
「それにしても…」
このドラゴンは少しおかしい。
私がドラゴンの背に乗っても気づかない。
気づいていたら振り下ろすだろうし…。
感覚が麻痺でもしてるのかな?
まあ調べやすいからいいんだけどね…。
「…これ」
私はドラゴンの羽の付け根に傷があった。
深く、とても痛そうだった。
「やっぱり人間に…きゃっ?!」
突然、ドラゴンが暴れ出した。
「な、なにっ?!」
私は必死にドラゴンにしがみついた。
なるべく羽に触れないように。
「ミホ!聞こえるか?」
横の方からクロさんの声がした。
「は、はいっ!!」
「今、ドラゴンが急に暴れ出したんだ!罠のところまではあと5mくらいだ!」