記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
肩までの長さの髪は腰までの長さになっており、桃色だったはずの髪は金色の髪になって、そして髪と同じ色のはずの桃色の瞳も水色の瞳へと変わっていた。
「私は…っ」
戸惑う私にやってきたのは頭痛だった。
「いっ…!」
あのドラゴンの時よりももっと激しく鋭い痛み。
ガンガンと強く…殴られているような感覚だった。
『…様!…ティーナ様』
何かが私の頭の中に流れ込んでくる…。
これは…私の…記憶?
『シュティーナ様!』
「…え?」
シュティーナ?
あの…この国の第1皇女様?
『生きてください』
これは…私が目を覚ます前に見た夢の…。
『生きてください、……シュティーナ様』
「!!」
私は意識を手放した。
そして…深い深い眠りにつく。
無意識に"Change shape"と唱えながら…。
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