記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
私はニコッと笑って。
「ありがとうございます、お爺様!」
と言った。
チラッと3人を見ると安堵していた。
死刑は免れたけど、どんな判決になるかは私にもわからない。
伯爵令嬢に子爵令嬢、そして男爵令嬢。
まあ位は低い方だよね。
そしてお爺様は話を続けた。
「まあ判決は後でとして、次に学園の先生達だな」
次は先生達がビクッと肩を震わせ、ズボンをグッと握りしめた。
汗が頬を伝うとハンカチで拭う。
ちなみ来ているのは校長、担任の2人だ。
先生達は青白い顔で今にも倒れてしまいそうな感じだった。
「貴様らは、シュティーナがやってもいないことをアルバンに報告したな?」
アルバンとは私のお父様だ。
アルバン・ウル・キャベン。
そしてお母様はミルチー・ウル・キャベンでお兄様がバンルー・ウル・キャベン。
お父様とお母様はお兄様が大好き。
私のことには目もくれない人達。
それでも…私が尊敬していたことには変わりない。
「…はい」
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