記憶喪失のお姫様は冒険者になりました

📖処罰📖


私はあの方達に褒めてもらいたかった。
…認めてもらいたかった。
たったーーそれだけだった。

「まずはアルバン、ミルチー、バンルー。貴様らがしたことはすでに明白。何か申し開きはあるか?」
「「「………」」」
3人は俯いた。
…一体、どれだけのことを知っているのだろうか?
「黙秘か…?仕方ないの…1から言ってやるか。まず貴様ら3人はシュティーナがどれほど素晴らしい成果を出しても誰一人一度も褒めずに些細なミスを指摘した」
お爺様の言葉にお父様達3人は目を見開いた。
そして…。
「なっ?!嘘です!私はちゃんと褒めていました!」
「そうですよ、お爺様!私もシュティーナのことをちゃんと褒めていましたわ!」
「俺も可愛い妹をたくさん褒めた!」
「!?」
私はその3人の言葉に何も言えなかった。
私はギュッと手を強く…握りしめた。
いつ、貴方達が私を褒めてくれたのですか?
私はたったの一度も…褒めて貰えたことなどなかった!
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