チョコレートのような甘い彼の溺愛
「宇佐美さんっていい匂いがする。」
突然の言葉に驚きを隠せない。
何を言い出すんだこの人は!
それを言うならそっちの方が甘い匂いがするじゃないか。
ちょっと変態チックなことを考えてしまうほど、私はパニックになっていた。
だって首筋の匂いを嗅いだよ!?
汗くさいはずなのに、いい…いい匂いって!?
秋庭くんは私の髪をイジりながら、優しく私に言葉を紡ぐ。
「これから休み時間全部と放課後の時間、僕にちょうだい?」
…ダメだ。
表情が読み取れない。
感情も読み取れない。
問題です。
彼はどうしてそんなことを言ったのでしょう?
答えです。
理解不能。
だけど、私の胸は高鳴っていることに気が付いた。
てか、本当に何が起こってるの!?
私呼び出された!!??
もう、プチパニックどころか大パニック!
その後の私は授業という授業をしっかりと受けられないほど酷かった。