チョコレートのような甘い彼の溺愛
言われるがまま、2人で部屋をあとにする。
今日の午後から突然のことばかりで、情報処理が追い付かない。
今でさえ、どうして私は秋庭くんといるのだろうと頭の中でループしている。
「宇佐美さん、家まで送るよ。」
「うえ!?いいいいいいよー!」
狼狽えてしまったのか、言葉がはっきりと出てこなかった。
あー、ヤバい子だって思われたかなー。
「もー、何でそんなに可愛いかな?」
その言葉に私は、息をするのも忘れてしまうほど彼の行動に驚いてしまった。
だって、私の頭を支えながらおでことおでこをくっつけてきた。
あまりの出来事に声がでない。
秋庭くんて、あんなに優しく、柔らかく笑うんだ。
「私はすぐそこだから、気遣い不要だよ?」
「そんなことを言わないの。女の子なんだから送らせてね。」
そう言って、彼はフワッと笑う。
私は意図も簡単に、秋庭くんに心を奪われてしまったー…。