チョコレートのような甘い彼の溺愛


言われるがまま、2人で部屋をあとにする。

今日の午後から突然のことばかりで、情報処理が追い付かない。

今でさえ、どうして私は秋庭くんといるのだろうと頭の中でループしている。

「宇佐美さん、家まで送るよ。」

「うえ!?いいいいいいよー!」

狼狽えてしまったのか、言葉がはっきりと出てこなかった。

あー、ヤバい子だって思われたかなー。

「もー、何でそんなに可愛いかな?」

その言葉に私は、息をするのも忘れてしまうほど彼の行動に驚いてしまった。

だって、私の頭を支えながらおでことおでこをくっつけてきた。

あまりの出来事に声がでない。
秋庭くんて、あんなに優しく、柔らかく笑うんだ。

「私はすぐそこだから、気遣い不要だよ?」

「そんなことを言わないの。女の子なんだから送らせてね。」

そう言って、彼はフワッと笑う。

私は意図も簡単に、秋庭くんに心を奪われてしまったー…。

< 5 / 12 >

この作品をシェア

pagetop