チョコレートのような甘い彼の溺愛


私は今、目の前の光景に思考がストップしそうです。

「宇佐美さん、おはよー。」

家を出ていつものように右に曲がると、モデル並みのスタイルでスマホ片手に外壁に寄りかかっている秋庭くんがいたのだ。

え?
え!?

「一緒に登校したくて来ちゃった。」

「え!?夢じゃなかった!?」

アタフタする私を見て柔らかい笑みを見せてくれる。

「ん?夢じゃないよ。あ…。」

私の髪をさわるなり、自分の鞄を漁りだす。

何!?
そう思った瞬間、目の前が見えなくなる。

そして、頭をワシャワシャされ私はすっとんきょうな声が出た。

「え!?あああ秋庭くん!?何何何!?」

「シャワー浴びたの?どおりでいい匂いすると思った。でも、髪が半乾きだよ。」

優しい秋庭くんの顔が見えた。
何でこんなに優しいのだろう?

「き…今日、朝シャンしてたらお弁当作る時間がなくなりそうで…。」

「おっはーよー!」

ええ!!?
遮られたよ?

誰?
どなた?

あまりの遮りっぷりに、思考停止しそうになる。

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