チョコレートのような甘い彼の溺愛


「和久、宇佐美さんビビってるから。」

「はい!?さっきまで微笑んでたやつが、急に無表情!?何々?宇佐美さん千紘にどんな魔法かけたの?スゲーな!無気力の男をここまで動かすなんて!初めてに近いんじゃねーの?なぁなぁ!」

勢いがスゴすぎる…。
何だか尋問受けている感じ。

「あ、俺は箕輪和久ね!同じクラスなんだぜ!ちなみにこいつの幼馴染み!てか、千紘!可愛い子見つけたじゃねーか!やー、俺はお前が見つけるっての信じてたぜ?むっつりスケ…。」

まるで弾丸のように喋る箕輪くんを遮ったのは秋庭くん。
な…なんかドス黒い空気が…。

「お前の口は、縫わないと静かにならないのか?ん?」

「怖っ!怖い!!無表情での詰め寄り怖ぇぇよ!?」

「あ、宇佐美さんは気にしなくていいからね?このハッチャケヤローは。」

は…ハッチャケ…ヤロー?

「僕は宇佐美さんと教室まで向かうから、お前は半径10メートル離れてから行ってね。」

そう言う秋庭くんに、箕輪くんは酷い!と喚いていた。
幼馴染みをそんな雑に扱っていいものか?

「宇佐美さんは何も見なくていいんだよ?僕だけ見てくれれば。」

「う…え!?」

な…なんか、数分の出来事が唐突すぎで…。
昨日から衝撃的すぎるわ。


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