ユウへ
壊れてゆく幸せ

安定していた頃

朝は5時起き。

お父さんの二食分のお弁当を作る。
好き嫌いが多い人だったから、すごくお金がかかって、月のお弁当代は、5万だった。

一回手抜きして、昼と夜同じおかずにしてたら、すごい怒られちゃって。

夜は適温に沸いたお風呂を用意してないといけなくて、焼き物揚げ物は出来立てじゃないと食べてくれずにひっくり返されるから、下拵えして、油も暖めてスタンバイしてた。

帰ってきて10分以内に、ご飯と一汁三菜が出ないと、もうすぐに捨てられたから、いつも完璧にしていたわ。

靴下もネクタイも私の仕事で、先に寝てもいけなかった。
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