ブルー・ロマン・アイロニー
*
廊下に張り出されたクラス分けの表を見に行ってくれたノアは、行きと同じように人混みをかき分けながら戻ってきた。
ノアはアンドロイドの中でも長身な部類だから、こういうときに役立ってくれる。
「どうだった?」
「どこにもなかった」
「えっ」
「って言ったらどうするー?」
「なんか最近ウザさ増してない?」
周りの人たちは、仲の良い友だちと一緒のクラスになれたことを手放しで喜んだり、逆にクラスが離れたことに嘆き悲しんでいたりしていた。
もちろんわたしにそういった存在はおらず、誰とも会話を交わすことなく教室までたどり着いた。
クラスの出入り口の頭上にかかった『2-C』というプレートを見上げる。
学校は変わらないとはいえ新しい環境だ。どきどきする。
すうはあと何度か深呼吸をしていざ入ろうとしたとき、背中にどんっと衝撃を受けた。
振りかえると瑠衣ちゃんの姿が飛びこんできて、思わず胸が跳ねる。
睨まれたと思ったのは一瞬で、瑠衣ちゃんはすぐに隣のナナちゃんに笑顔を向けた。
廊下に張り出されたクラス分けの表を見に行ってくれたノアは、行きと同じように人混みをかき分けながら戻ってきた。
ノアはアンドロイドの中でも長身な部類だから、こういうときに役立ってくれる。
「どうだった?」
「どこにもなかった」
「えっ」
「って言ったらどうするー?」
「なんか最近ウザさ増してない?」
周りの人たちは、仲の良い友だちと一緒のクラスになれたことを手放しで喜んだり、逆にクラスが離れたことに嘆き悲しんでいたりしていた。
もちろんわたしにそういった存在はおらず、誰とも会話を交わすことなく教室までたどり着いた。
クラスの出入り口の頭上にかかった『2-C』というプレートを見上げる。
学校は変わらないとはいえ新しい環境だ。どきどきする。
すうはあと何度か深呼吸をしていざ入ろうとしたとき、背中にどんっと衝撃を受けた。
振りかえると瑠衣ちゃんの姿が飛びこんできて、思わず胸が跳ねる。
睨まれたと思ったのは一瞬で、瑠衣ちゃんはすぐに隣のナナちゃんに笑顔を向けた。