ブルー・ロマン・アイロニー


「っ……ぃ、った……」


どうなったの?わたし、生きてるの?

痛む体がその証拠。わたしはまだ、生きている。


とりあえずほっとしたけれど、目の前が真っ暗で、状況がなにも掴めなかった。


誰かがとっさに押したのか、非常ベルかなにかのアラーム音がけたたましくわたしの耳をつんざいた。


一体どこまで落ちたのか、誰も巻き込まなかったか、わたしはなにに包まれているのか。



遠くから誰かの空気を裂くような甲高い悲鳴が聞こえてくる。

視界が奪われてしまえば、代わりに聴覚が研ぎ澄まされるらしい。その声の持ち主がクラスメイトのものであることをわたしは察した。

気が動転しているのか、そんなに?ってくらい動揺の悲鳴をあげていた。



「人と──が落ちたぞ!」「誰か先生たち呼んできて!」



そんな声すらも遠くから聞こえる。いや、実際に遠くで話していたんだろう。

わたしはなにかに拘束されているのか、すぐに動き出すことはできなかった。


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