ブルー・ロマン・アイロニー
この1年、本当にいろんなことがあったなあと思い返す。
────なあ、名前付けてくれよ。
────これからのことは絶対に忘れねえ。
────俺はこの目で、耳で、いろんなことを知りてえんだ。
────なんで俺が出ていかねえかって?それはな。お前が俺のマスターだからだよ。
────お前には、心がある。自分の気持ちを無視するな。勿体ねえことすんじゃねえ。
────俺には感情がねえ。だけどな、そんな俺でもこいつの痛みは伝わってきたよ。
────ノア……ノア。……ん、気に入った。
────はあー美味かったなぁ。あまり、今度からこの道で帰ろうぜ。
────いやはや人間も捨てたもんじゃねえなあ。
────おかえり!遅かったな!学校はどうだった!
────俺はお前を取られたくなかったのかもしれない。
────俺の名付け親はお前だ。俺もお前の名付け親になる。
────ストレスが解消されてきたってこと。上出来だ。
────こいつはプログラムを超えて、お前のことを想ったんだよ。
────空も海も、どこまでも続いてる。どこにだっていけるんだ。
……どこまでも、どこまでも──────