ブルー・ロマン・アイロニー


かつてアンドロイドには学習型というものも存在していた。

人と接したり、会話をしたり、実際に生活していく中で、少しずついろんなことを学んでいくリアルタイム学習機能が搭載されている。

最初はたどたどしかった受け答えがどんどん流暢になっていき、所有者の好きなように性格などを形成できる。

多くの人たちが学習型のアンドロイドを重宝したという。


子供のいない夫婦の間では、まるで我が子のように成長を見守る人もいたらしいけれど、わたしにはまるで理解できなかった。

だって、それってつまり、アンドロイドを人間のように扱うってこと。





────いいかい、あまり。彼らだって、生きているんだ。




「…………」


意識を無理やりこちら側に戻せば、アンドロイドは静かになっていた。

わたしが黙っているから、自分で検索しているのだろうか。

はじめからそうすればよかったのに。


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