恋人は幽霊
陸はかなり慌てているようだ。
「お前なんかに何がわかる!」
陸は駅のホームに電車が入って来た瞬間、みっくんを突き飛ばした。
「危ない!」
夢香と陸の元カノが声をあげ、元カノはホームに落ちそうになったみっくんを引きづり返した。
危機一髪だった。
元カノがいなかったらみっくんは電車にひかれていただろう。
「陸もうやめて、そんなことをするなら私…」
夢香が泣き出してしまった。
「夢香ごめんよ、もうこんなことはしないから泣かないでくれよ」
ふと我に返った陸は、夢香を慰める。
「そうやって簡単に人を殺せるんだもんな、元カノのことも」
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