恋人は幽霊
「ごめんください」
夢香は一軒家の玄関で呼びかけた。
「あら佐々木さんいらっしゃい、入って」どうやら昔からの顧客のようだ。
「今日はお孫さんに良い商品を持って参りました」
夢香はカバンから資料を取り出し、説明し始めた。
「いいわね、それにするわ」
すぐに契約が取れた。
「君すごいね」
陸の言うことは無視して、顧客と世間話をしている。
「お孫さんがいて羨ましいです
「佐々木さんもそろそろお子さん考えてもいいんじゃない?」
「それが、先日離婚しまして」
「あらそう、申し訳ないこと言っちゃったわね」「いいえ、大丈夫です」夢香はニッコリ笑って答えた。
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