恋人は幽霊

好きになってきた

アラームもかけずに寝落ちしてしまった夢香が慌てて起きると、そこには陸が立っていた。
「おはよう」
「おはようって、あなたずっとそこにいたの?」
「ずっとはいないよ、そろそろ起こさなきゃいけないと思って来たら、ちょうど君が起きたんだ」
「あらそう」
夢香は呆れてものも言えなかった。
「朝食できてるからね」
夢香は洗面所に向かい、顔を洗った。
リビングに行くと朝食が並べられていた。
「ねぇ、なんども言ってるけど私一人でこんなに食べられないわよ」
「残してもいいよ、お弁当もあるからね」陸はお弁当を片手に夢香に差し出した。
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