恋人は幽霊
家について夢香はソファーへ腰掛けた。タバコに火をつけて「あなたとの生活も少し慣れてきたわ」
夢香は陸に向かって言った。
「そうか、もう少ししたら君は僕なしでは生きていけなくなるよ」
陸がニヤリと笑って夢香を見る。
夢香はこれが普通なんだという変に洗脳されてしまった。
「あなたのことをもっと知りたくなってきたわ」
「やっと僕に興味示してくれたね」
「そうね、一緒に暮らしているのに何も知らないなんて変じゃない」
「それもそうだね、お風呂入っておいで、食事のときにゆっくり話そう」
「わかったわ」
夢香はバスルームへ向かった。
上司の池田のことが気になっていたはずなのに、今は不思議と陸のことが気になって仕方がない。
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