言えなかった想いを、また

秋庭翔太

小学3年生の時、席が隣で仲良くなった女の子がいた。


名前は宮川琴音。第一印象は元気でちょっと男勝りな女の子だった。


「ぼく、しょうたって言うんだ!よろしくね」

「わたしはことねだよ。よろしく!」


白い歯を見せて笑う琴音は、その頃の僕にはすごくかっこよく見えた。


琴音とは沢山の共通点があった。好きな本とか、食べ物の好き嫌いや趣味も一緒。


それもあってか、僕は学校で琴音と行動することが多かった。


< 2 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop