ストーカーは恋ごころ?

 とある工業高校の卒業式。それは何事もなくあっさりと執り行われ無事に式を終えた。

 在校生は参列しない卒業式。そのためこの日学校にいる生徒は卒業生だけだ。
 式の最中は閉じられていた正門も今は開放されていて、わざわざ卒業生に別れを告げに登校した在校生達が正門前で出待ちしている。
 もう帰ってもいいのだが、卒業生同士、なんとなく帰り難い名残惜しい雰囲気に飲まれて皆帰ろうとしない。


「おい、あさり。お前本当に大学なんて行けるのか?」
「当然だろ。お前と一緒にするなよ」

 他クラスの輪の中から離れた友人が別れの挨拶に来てくれた。

「お前よく受かったな?まぁ金さえ払えば何処の大学も喜んで受け入れるか」
「金が無いからって僻むな。給料出たら連絡しろよ。奢られてやるから」

 こんな会話も今日が最後と友人達と話し込む側では泣いてる女子がちらほらと見えた。
 
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