【コミカライズ連載中】姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
四章 愛情
ある日の昼下がり、家事もひと段落してゼルナとまったりとした時間を過ごしながら紅茶を飲んでいた。
「もうすぐ建国記念パーティーだね」
「……建国記念パーティー!?もうそんな時期なのですね」
この生活に慣れてしまい、すっかり忘れていたが自分が貴族であるという事を思い出す。
「そうなんだけど……どうする?」
「…………え?」
「ウェンディの気持ちを考えると、あまり無理をさせたくないんだ……顔を合わせる事になるだろう?」
建国記念パーティーは、国中の貴族達が集まる盛大なパーティーで、国を代表とするイベントの一つだった。
故に病いでもない限りは必ず出席しなければならない。
それに心配そうに此方を見ているゼルナに申し訳なく思ってしまう。
(……ゼルナ様、気を遣って下さっているんだわ)
滅多に人前に出ないゼルナも、このパーティーには必ず出席している。
此方の気持ちを配慮してくれるゼルナの見えない優しさに感謝していた。
しかしマルカン辺境伯やゼルナの為にも"参加しない"という選択肢はなかった。
たとえ後ろ指を指されようとも、ゼルナの立場を思えば必ず出席するべきだと思っていた。
「もうすぐ建国記念パーティーだね」
「……建国記念パーティー!?もうそんな時期なのですね」
この生活に慣れてしまい、すっかり忘れていたが自分が貴族であるという事を思い出す。
「そうなんだけど……どうする?」
「…………え?」
「ウェンディの気持ちを考えると、あまり無理をさせたくないんだ……顔を合わせる事になるだろう?」
建国記念パーティーは、国中の貴族達が集まる盛大なパーティーで、国を代表とするイベントの一つだった。
故に病いでもない限りは必ず出席しなければならない。
それに心配そうに此方を見ているゼルナに申し訳なく思ってしまう。
(……ゼルナ様、気を遣って下さっているんだわ)
滅多に人前に出ないゼルナも、このパーティーには必ず出席している。
此方の気持ちを配慮してくれるゼルナの見えない優しさに感謝していた。
しかしマルカン辺境伯やゼルナの為にも"参加しない"という選択肢はなかった。
たとえ後ろ指を指されようとも、ゼルナの立場を思えば必ず出席するべきだと思っていた。