【コミカライズ連載中】姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
しかし、それを負け惜しみだと嘲笑うだろう。
そして更に信じられなかったのは、何も否定せずにいるフレデリックだ。
その態度には愕然とすると共に悲しみが込み上げるばかりだった。
尚も裏切り続けて、不幸のどん底に居た。
そんな時、一通の手紙が気になり手に取った。
真っ黒で不気味な封筒だったのに妙に目を引いたのだ。
それはマルカン辺境伯の嫡男であるゼルナからの結婚の申し出であった。
(何故、私に……?挨拶くらいしか、した事ないのに)
マルカン辺境伯は何度か見かけた事があるが、兎に角"恐ろしい"という言葉がこんなにも当て嵌まる人が居ないというくらい近寄り難い人であった。
現国王の弟であるにも関わらず"公爵"ではなく"辺境伯"を名乗り、普段は国境近くの屋敷に住んでいて、社交界シーズンになるとフラリと現れる。
その息子のゼルナは更に謎に包まれており、いつも仮面を身に付けている事で有名だった。
ある一時から素顔を明かさなくなってしまったらしい。
仮面をつけている理由は顔が醜過ぎるという人もいれば、火傷で皮膚が爛れていると言われている事もあった。
そして更に信じられなかったのは、何も否定せずにいるフレデリックだ。
その態度には愕然とすると共に悲しみが込み上げるばかりだった。
尚も裏切り続けて、不幸のどん底に居た。
そんな時、一通の手紙が気になり手に取った。
真っ黒で不気味な封筒だったのに妙に目を引いたのだ。
それはマルカン辺境伯の嫡男であるゼルナからの結婚の申し出であった。
(何故、私に……?挨拶くらいしか、した事ないのに)
マルカン辺境伯は何度か見かけた事があるが、兎に角"恐ろしい"という言葉がこんなにも当て嵌まる人が居ないというくらい近寄り難い人であった。
現国王の弟であるにも関わらず"公爵"ではなく"辺境伯"を名乗り、普段は国境近くの屋敷に住んでいて、社交界シーズンになるとフラリと現れる。
その息子のゼルナは更に謎に包まれており、いつも仮面を身に付けている事で有名だった。
ある一時から素顔を明かさなくなってしまったらしい。
仮面をつけている理由は顔が醜過ぎるという人もいれば、火傷で皮膚が爛れていると言われている事もあった。