【コミカライズ連載中】姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
自分だってまだ令息と話す事はあっても、そのような雰囲気になった事はなかった。
他の参加者を牽制しながら吟味している段階だったのに、まさか初めて参加したお茶会でウェンディに気になる人が出来るなど想像もしていなかった。
(有り得ないでしょう……?何度も参加しているわたくしより先なんて)
そんな気持ちを抑え込みながら、ウェンディに問いかける。
「それはどんな方なの……?」
「フレデリック様です」
「フレデリック……?誰よ、それ」
「えっと、ニルセーナ伯爵家の……」
「ニルセーナ伯爵家!?」
「はい、そうです!」
「ふっ……!」
「??」
その名前を聞いて吹き出すのを我慢していた。
ウェンディは無邪気に返事を返したが、自分にとっては論外である伯爵家の令息だった事に安堵した。
それにボンヤリと思い出したのは、地味でいまいちパッとしない顔だ。
たかが伯爵家の令息に満足しているウェンディの気持ちが全く理解出来なかった。
(馬鹿じゃない……?たかが伯爵家の令息に声を掛けられただけで嬉しそうにして)
ウェンディは「お父様とお母様にもお話してきます!」と言って走って行ってしまった。
その後ろ姿を見ながら自分に言い聞かせるようにして呟いた。
『わたくしはウェンディとは違う』
他の参加者を牽制しながら吟味している段階だったのに、まさか初めて参加したお茶会でウェンディに気になる人が出来るなど想像もしていなかった。
(有り得ないでしょう……?何度も参加しているわたくしより先なんて)
そんな気持ちを抑え込みながら、ウェンディに問いかける。
「それはどんな方なの……?」
「フレデリック様です」
「フレデリック……?誰よ、それ」
「えっと、ニルセーナ伯爵家の……」
「ニルセーナ伯爵家!?」
「はい、そうです!」
「ふっ……!」
「??」
その名前を聞いて吹き出すのを我慢していた。
ウェンディは無邪気に返事を返したが、自分にとっては論外である伯爵家の令息だった事に安堵した。
それにボンヤリと思い出したのは、地味でいまいちパッとしない顔だ。
たかが伯爵家の令息に満足しているウェンディの気持ちが全く理解出来なかった。
(馬鹿じゃない……?たかが伯爵家の令息に声を掛けられただけで嬉しそうにして)
ウェンディは「お父様とお母様にもお話してきます!」と言って走って行ってしまった。
その後ろ姿を見ながら自分に言い聞かせるようにして呟いた。
『わたくしはウェンディとは違う』