【コミカライズ連載中】姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
「…………」
「ずっと夢だったものね。ウェンディはフレデリックと結婚出来たらいいのにって……初めて行ったお茶会の時から言っていたのよ?」
「ふむ、確かにそうだな」
「ニルセーナ伯爵家に嫁ぐ為に色々勉強するのよね?ウフフ、頑張りましょうね。きっと喜んで下さるわ」
「はい、お母様!私、フレデリック様の為に沢山頑張ります」
「……」
そんな会話を聞きながら、愕然としていた。
動揺を隠すように食べ物をいつものように口に運びながら笑っていたが、美味しい筈の食事は何の味もしなかった。
フラフラとした足取りで席を立った。
寝る前にウェンディの部屋に訪れた。
部屋から出てきた彼女は相変わらず、脳天気で幸せそうな笑みを浮かべている。
「どうして、わたくしに先に話してくれなかったの……?酷いわ、ウェンディ」
「今日だって……前から話そうとしたわ!でもお姉様ってば、フレデリック様の話題を出すと嫌がって途中で話を変えちゃうじゃない……!」
「………」
ウェンディの言う通りだった。
フレデリックの話が出ると意図的に自分の話にすり替えて避けていた。
幸せそうにフレデリックの話をする度に胸の奥にモヤモヤとしたものが渦巻くのだ。
「ずっと夢だったものね。ウェンディはフレデリックと結婚出来たらいいのにって……初めて行ったお茶会の時から言っていたのよ?」
「ふむ、確かにそうだな」
「ニルセーナ伯爵家に嫁ぐ為に色々勉強するのよね?ウフフ、頑張りましょうね。きっと喜んで下さるわ」
「はい、お母様!私、フレデリック様の為に沢山頑張ります」
「……」
そんな会話を聞きながら、愕然としていた。
動揺を隠すように食べ物をいつものように口に運びながら笑っていたが、美味しい筈の食事は何の味もしなかった。
フラフラとした足取りで席を立った。
寝る前にウェンディの部屋に訪れた。
部屋から出てきた彼女は相変わらず、脳天気で幸せそうな笑みを浮かべている。
「どうして、わたくしに先に話してくれなかったの……?酷いわ、ウェンディ」
「今日だって……前から話そうとしたわ!でもお姉様ってば、フレデリック様の話題を出すと嫌がって途中で話を変えちゃうじゃない……!」
「………」
ウェンディの言う通りだった。
フレデリックの話が出ると意図的に自分の話にすり替えて避けていた。
幸せそうにフレデリックの話をする度に胸の奥にモヤモヤとしたものが渦巻くのだ。