【コミカライズ連載中】姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
「ッ、これは!違うっ!ジャネットに誘われて……!」
「でも、貴方はわたくしを抱いたじゃない?」
「……!!」
「……っ」
「もうフレデリックはわたくしのものよ……ごめんね、ウェンディ」
勝ち誇ったような笑みを浮かべる姉の姿に言葉を失っていた。
ただ静かに首を横に振った。
恐らく、焦った姉は無理矢理奪うような形で身近に居たフレデリックを手に入れたのだ。
姉の言った通り、フレデリックが手を出した事実はどうしたって変わらない。
それが分かっていたから、このような手段を取ったのだろう。
どうにもならない現実を前に、悔しさに唇を噛んだ。
今までこんなに最悪な気分になった事はなかった。
(なんで……っ、どうして……)
心の中で問いかけたとしても、誰も答えてくれない。
今、直接彼に問いかけてしまえば、立っている事すらままならないだろう。
フレデリックは長年愛を育んでいた婚約者の自分ではなく、ジャネットに迫られて抱いたのだ。
手を出せば……こうなる事は分かっていただろう。
欲に流されただけかもしれないが、ジャネットを選んだことに変わりはないではないか。
「でも、貴方はわたくしを抱いたじゃない?」
「……!!」
「……っ」
「もうフレデリックはわたくしのものよ……ごめんね、ウェンディ」
勝ち誇ったような笑みを浮かべる姉の姿に言葉を失っていた。
ただ静かに首を横に振った。
恐らく、焦った姉は無理矢理奪うような形で身近に居たフレデリックを手に入れたのだ。
姉の言った通り、フレデリックが手を出した事実はどうしたって変わらない。
それが分かっていたから、このような手段を取ったのだろう。
どうにもならない現実を前に、悔しさに唇を噛んだ。
今までこんなに最悪な気分になった事はなかった。
(なんで……っ、どうして……)
心の中で問いかけたとしても、誰も答えてくれない。
今、直接彼に問いかけてしまえば、立っている事すらままならないだろう。
フレデリックは長年愛を育んでいた婚約者の自分ではなく、ジャネットに迫られて抱いたのだ。
手を出せば……こうなる事は分かっていただろう。
欲に流されただけかもしれないが、ジャネットを選んだことに変わりはないではないか。