Rain shadow─偽りのレヴェル─




こんなチンピラさんたちがRain shadowに加われば、治安が悪くなるだけ。

それにわたしはまだ元のメンバー全員を元の姿に戻せていないから。


こんな奴らに構っている暇なんかまったく無いというのが正しいところ。



「どうして幹部になりたいのか、まずはそこからだ。それで幹部になって何がしたいのか教えろ。こんなのは話し合いで解決できる」



真面目に放つわたしとは反対に、屋上には馬鹿にするような蔑(さげす)む笑い声が響いた。


これだって予想の範囲内。

案の定といったところだから、わたしも驚きはしない。



「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!!なにが話し合いだよ!!そんなの無理に決まってんだろバーカッ!!」


「俺たちがそんな面倒なことするわけねぇだろ!!だからてめぇは気に食わねーんだよ!!」



ポキポキと指を鳴らしながら追い込んでくる3人。

やっぱり武力行使…。

不敵な笑みを浮かべたひとりは、スッと背中から何かを取り出した。



「……っ!」



うそ…、それって……スタンガン…?


どうしてそんな危ないものを持っているの。どこで手に入るの。

逃げたほうがいい、ここはプライドなんか捨てて逃げなきゃ。



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