Rain shadow─偽りのレヴェル─
section.3

悲しき愛

瀧side




今日も雨が続いている。

夏休みが明けてからの学校生活は、思ったより変わりはなかった。



「爽雨さん、」


「瀧、どうかした?」



2年C組に向かった昼休み。

アジトには居ないみたいだったから、駆け足で進路変更して今。



「…えっと、一緒にお昼…どうですか、」


「あっ、いいよ!赤矢もちょうど一緒に食べてるんだ。赤矢、瀧も混ざるって」



「おー」と、返事をした赤髪の先輩。

傍にあった椅子をおれが座れるようにわざわざ動かしてくれた。


ほんとはふたりが良かった…。

でも急に誘ってしまったおれもおれだし、こうして一緒に食べれるだけ十分だ。



「爽雨さん、そういえば身体のほうは大丈夫ですか…?」


「へ?」


「…まえ…海で倒れたから、」


「……あっ、うん!ぜんぜん大丈夫。ごめん瀧、またいろいろ迷惑かけた」



たとえ2年の教室だとしてもおれはViperの総長。

Rain shadowの幹部でもあるし、そんな幹部がここにいま3人も揃っている。


周りは声のボリュームを落とすように、おれたちを優先させた。



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