Rain shadow─偽りのレヴェル─
3分じゃなく5分で作るカップラーメンだってあるから。
だからそこはノーカウントにしてもらいたい…。
「おまえは深雨、水本 深雨だろ」
「ちがう…、僕は男だよ、」
「女だっての」
「───ひゃあ…っ!」
スラックスからシャツを取り出されたかと思えば、その中に侵入してくる手。
下着のまたその中、お腹をつうと撫でられてくびれに沿った。
「…ほら、そんな声は女しか出せねぇの」
「や、…ぁ、」
なんでこんなことをするの。
またわたしをからかってるの…?
鈍感で慣れてなくて、まだ色んなことに経験がないから。
「綾都…っ、やめて…っ、」
「…まて、それやめろ。ふたつの意味でたまんない」
「ふ、ふたつの意味…?」
たまんないって、どういうこと…?
なにがたまらないの…?
乗っかられて脱がされかけて、身体を触られてたまらない気持ちなのはわたしなのに…。
「…なんか、爽雨に言われてるみたいで最高に気色わりぃ」
そんなこと言われてもあなたの名前は久遠 綾都なんだから仕方ないよ…。
それで腹を立てられてしまったら、わたしはこれから名前を呼べなくなってしまう。