お客様
常連さん
6年位前だったかな?
30歳の時 僕は それまで勤めていた会社が倒産してしまい ファミレスでバイトをしていた時の事
そのバイト先に 耳の聞こえない二十歳前後位の男の子4人組がよく食べに来ていた
おれはよく その子達が来る度にオーダーを取っていた
注文する時はメニューを指差し ご飯大盛りなど手振りで注文する
おれの対応が良いのか 分かりやすいのか ただ慣れてるだけなのか 注文の時には近くに居る店員を通り越し手を振っておれを呼ぶ
ある日 その中の一人の子が 女の子と二人きりで店に来た
とても感じの良い女の子で 普通に耳も聞こえるし喋る事も出来るが 彼とは手話で会話
いつもの様に彼が手を振っておれを呼ぶ
当然 女の子が注文すると思ってた
『お伺いします』
すると彼が やはりいつもの様にメニューを指差す
『○○ひ…とっつ』
たどたどしい声での注文
初めて彼の声を聞いた
彼は声での注文を続けた
そうか 恋してんのか
良いものを見せて貰った
30歳の時 僕は それまで勤めていた会社が倒産してしまい ファミレスでバイトをしていた時の事
そのバイト先に 耳の聞こえない二十歳前後位の男の子4人組がよく食べに来ていた
おれはよく その子達が来る度にオーダーを取っていた
注文する時はメニューを指差し ご飯大盛りなど手振りで注文する
おれの対応が良いのか 分かりやすいのか ただ慣れてるだけなのか 注文の時には近くに居る店員を通り越し手を振っておれを呼ぶ
ある日 その中の一人の子が 女の子と二人きりで店に来た
とても感じの良い女の子で 普通に耳も聞こえるし喋る事も出来るが 彼とは手話で会話
いつもの様に彼が手を振っておれを呼ぶ
当然 女の子が注文すると思ってた
『お伺いします』
すると彼が やはりいつもの様にメニューを指差す
『○○ひ…とっつ』
たどたどしい声での注文
初めて彼の声を聞いた
彼は声での注文を続けた
そうか 恋してんのか
良いものを見せて貰った