若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
向かった先は慶の寝室。初めて入るその部屋は、シンプルで物が少なく、ただ大きなベッドが真ん中に置いてあるだけ。

そこに美夕を寝かせ、貪るような眼差しを向ける。

「今抱いてやるから、安心しろ」

艶っぽい吐息に首筋をくすぐられ、ぞくりと震え身をよじる。まるで六年分の緊張が押し寄せてきたかのようにドキドキする。

慶は美夕の肩にするりと手を滑らせた。冷えた肌が温められ、ぞわりと粟立つ。

「あの、慶、待って……」

「なんだ、鳥肌を立てて。もう感じているのか?」

「ち、違うの、これは普通に生理現象!」

「性欲も生理現象だろ」

いじわるにそう言って、慶が粟立った肌に唇を這わせる。

余計にぞくぞくと痺れが走り、思わず「あっ……」と吐息を漏らした。

「今のは、絶対、感じたよな」

「違うっ……今のは、その、くすぐったかったの!」

「これは?」

「……ぁんっ」

慶は唇と指先を這わせ、美夕をいたぶっていく。いつの間にか背中のチャックが下ろされ、下に着ていた白いレースがあらわになっていた。

< 138 / 254 >

この作品をシェア

pagetop