若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
美夕の指にはまったブリリアントカットのダイヤが、窓から差し込む日の光を受けてきらりと輝く。

その輝きに誓って、美夕はこくりと頷いた。

優しく包み込みながらも、縛りつけず尊重してくれる慶に、一生ついていきたい。

「ずっとあなたと一緒にいるわ」

誓い合い、すやすやと寝息を立てる夕夏に視線を落とす。

この小さな宝物を、これからふたりで守り育てていかなければならない。

「愛している。美夕のことも、夕夏のことも、俺がそばで支えていく」

「支え合いましょう。もう私は、慶に守られているだけの子どもじゃないんだもの」

「そうだな。父として、母として、それぞれの役目を果たそう」

これから三人の未来が始まっていくのだ。どんな道を辿ろうとも、きっと希望に満ちている。

慶は夕夏を眩しそうに見つめた。

「夕夏には、夏の太陽のように元気いっぱい輝いてほしい」

「慶の子だもの。きっと強く輝くわ」

「美夕の子どもだから、大丈夫だ」

三人で身を寄せ合い、その未来を祝福する。

健やかに逞しく育っていく、愛し子の歩みを信じて。



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