若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「ああ。今日のメインはこれだ」

そう言って慶はTシャツを脱いだ。

室内から漏れるわずかなライトと、星明かりに照らされて、筋肉質な肉体が剥き出しになる。

ボトムは日中、夕夏と遊んでいたときに履いていたサーフパンツ。

慶は美夕ににやりと笑みを送ると、大きな水しぶきをあげてプールに飛び込んだ。

「きゃあ!」

しぶきがかかり美夕はびしょ濡れに。ちょうど美夕の陰にあったお料理は無事だ。

美夕は慌ててウッドテーブルを退避させ、お料理を守る。

十五メートルのプライベートプールは、慶が蹴伸びをしただけで端まで辿りついてしまう。

水中でターンし浮上すると、クロールでゆったり水をかいて戻ってきた。

美夕の前で顔を上げ、濡れた髪を色っぽくかきあげる。

「気持ちいいぞ。ちょっと距離が物足りないが」

「……本当に気持ちよさそうね」

泳いでみたい気持ちが疼いてくる。見透かした慶が、してやったりという顔をした。

「着替えてこいよ」

「私の水着姿、楽しみにしてくれてる?」

「当然だろ。なんのためにプライベートプール付きのヴィラに来たと思ってるんだ」

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