若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「いえ。私はこれで。あとは任せました」
しかし慶はそっけなく立ち去ってしまう。入れ替わりに桐江が部屋に入ってきた。
桐江は朝食が綺麗になくなっているのを見て、わっと喜びの表情を浮かべる。
「あの、美夕さん。もしよろしければデザートもいかがでしょうか?」
桐江は美夕の食欲におうかがいを立てるかのようにおずおずと話しかけてきた。
美夕が「ええ。食べましょう」と答えると、桐江はほっと胸を撫で下ろした。キッチンでティータイムの準備を始める。
「いいわ、桐江さん。私にやらせて」
美夕が立ち上がると、桐江は慌ててキッチンから飛び出してきた。
「まだゆっくりなさっていた方が――」
「大丈夫。栄養もさっき摂ったわ」
そう言って、入れ替わりキッチンに入る。桐江の指導のかいもあり、正しい紅茶の淹れ方くらいは覚えた。
桐江はカウンター越しに、少しそわそわしながら美夕の手つきを見守っている。
「あら……美夕さん。その指輪は」
「ああ。今、慶さんが持ってきてくれたの。結婚指輪だって」
「まあ……」
桐江が口もとに手をあて、感動したような顔をする。
しかし慶はそっけなく立ち去ってしまう。入れ替わりに桐江が部屋に入ってきた。
桐江は朝食が綺麗になくなっているのを見て、わっと喜びの表情を浮かべる。
「あの、美夕さん。もしよろしければデザートもいかがでしょうか?」
桐江は美夕の食欲におうかがいを立てるかのようにおずおずと話しかけてきた。
美夕が「ええ。食べましょう」と答えると、桐江はほっと胸を撫で下ろした。キッチンでティータイムの準備を始める。
「いいわ、桐江さん。私にやらせて」
美夕が立ち上がると、桐江は慌ててキッチンから飛び出してきた。
「まだゆっくりなさっていた方が――」
「大丈夫。栄養もさっき摂ったわ」
そう言って、入れ替わりキッチンに入る。桐江の指導のかいもあり、正しい紅茶の淹れ方くらいは覚えた。
桐江はカウンター越しに、少しそわそわしながら美夕の手つきを見守っている。
「あら……美夕さん。その指輪は」
「ああ。今、慶さんが持ってきてくれたの。結婚指輪だって」
「まあ……」
桐江が口もとに手をあて、感動したような顔をする。