若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
第三章 六年越しの純潔
翌日。ふかふかのベッドで目が覚めた。いつもとは違う光景に一瞬戸惑う。
「そうだった」
ここは慶の家。
目覚ましが鳴ったのは六時。慶の忠告もあり、慣れない朝に戸惑わないようにと、いつもより早めに設定した。
顔を洗いタオルで拭いていると、慶の姿が鏡に映り、美夕は慌てて振り向く。
「早いな」
「慶さんこそ」
「今日だけだ。七時半に朝食を食べに行く。そのまま出社させるつもりだから、準備をしておけ」
自分に合わせて早起きしてくれたのだろうかと、美夕は少々驚く。が、お礼を伝える間もなく慶は行ってしまった。
七時半、慶が案内してくれたのは、マンションの敷地内にあるレストラン。
早い時間にもかかわらず、スーツ姿の男性やドレッシーな格好の女性など多く利用している。
これから仕事や社交などいろいろと予定があるのだろう。みな見るからに富裕層といった出で立ちだ。
慶はモーニングのセットひとつと、ブラックコーヒーを注文する。
美夕の前に朝食を置かせると、自分はコーヒー一杯を口に運びながら、携帯端末に指を滑らせる。
「慶さんはなにも食べないんですか?」
「ああ。朝はいつもコーヒーだけだ。腹にたまると頭が働かない」
「そうだった」
ここは慶の家。
目覚ましが鳴ったのは六時。慶の忠告もあり、慣れない朝に戸惑わないようにと、いつもより早めに設定した。
顔を洗いタオルで拭いていると、慶の姿が鏡に映り、美夕は慌てて振り向く。
「早いな」
「慶さんこそ」
「今日だけだ。七時半に朝食を食べに行く。そのまま出社させるつもりだから、準備をしておけ」
自分に合わせて早起きしてくれたのだろうかと、美夕は少々驚く。が、お礼を伝える間もなく慶は行ってしまった。
七時半、慶が案内してくれたのは、マンションの敷地内にあるレストラン。
早い時間にもかかわらず、スーツ姿の男性やドレッシーな格好の女性など多く利用している。
これから仕事や社交などいろいろと予定があるのだろう。みな見るからに富裕層といった出で立ちだ。
慶はモーニングのセットひとつと、ブラックコーヒーを注文する。
美夕の前に朝食を置かせると、自分はコーヒー一杯を口に運びながら、携帯端末に指を滑らせる。
「慶さんはなにも食べないんですか?」
「ああ。朝はいつもコーヒーだけだ。腹にたまると頭が働かない」